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30代JTC現役駐在員が考える駐在のメリット8選・デメリット4選

鉄橋の下から見える青空と都市

駐在員ってぶっちゃけどうなの?という素朴な疑問をお持ちの方は多いと思います。

  • お給料ってどれくらい増えるの?
  • メリットとデメリットを具体的に知りたい
  • 英語が苦手だけど大丈夫?
  • 海外の住環境ってどう?
  • 現地スタッフと一緒に仕事するのはどうなの?
  • 医療って安心できるレベルなの?
  • 家族と一緒に快適に生活できる?

など、よく聞かれる内容を含め、日本で働いて生活する環境とは大きく異なります。

この記事では、そんなアビクラ自身の8年間の駐在経験から、駐在員のメリット・デメリットを纏めていますので、これから駐在員を目指したい方や、駐在する予定の皆さまのご参考になればと思います。

それでは早速いきましょう!

メリット

給料が日本勤務に比べて格段に上がる( = 貯蓄スピードが上がる)

なんといってもココが一番のメリットではないでしょうか。

お勤めの企業や駐在国、家族構成によっても変わりますが、なんといっても海外勤務手当に加え、危険地手当などが纏まりベースインカムが上がります。

加えて、住居は会社持ち、社用車とガソリン支給などによって、固定費がぐっと下がることが多いです。

給料、特に可処分所得は2倍以上になるだけでなく、会社が負担してくれる固定費もあるために出ていくお金も減り、手残りは日本の3~4倍くらい違ってきます。

商社の方からのお話では、年間決まった総務バジェットを貰い、それを自分の希望に合わせて住居家賃や帰国フライトに自由に使う事ができるそうです。それで余った部分は自分のポケットに入ると。

ここは、各企業の福利厚生に関係するのでケースバイケースになりますね。

給料を貰いながら海外生活できる

どの国の駐在員になるかは時の運ですが、先進国・後進国に関わらず、年単位での海外生活は貴重な人生経験になります。

海外にいる邦人数を調べてみると、2019年の統計で約141万人と日本の人口からすると約1%。

この在外邦人には、留学や現地で結婚された方なども含みますので、お金を貰って海外で生活が出来る駐在員はさらにその3分の1くらいと仮定すると、限られた人だけが経験できる恵まれたチャンスといって良いでしょう。

英語はほぼ全員話せるようになる(が、現地言語はなかなか厳しい)

海外の現地法人で働くには、共通言語である英語は必須です。

駐在員に選ばれる人が必ずしも英語が使えるとは限らず、英語のレベルに関係なく送り込まれるパターンが多いです。

駐在当初に英語が得意ではなくとも、日常の会議や顧客との交渉経験、現地生活でのサバイバル経験を積むことで、それなりに言語能力はあがり、ほぼほぼ全員意思疎通はできるようになります。

一方、英語以外の現地語をゼロからマスターしようとするのは、相当なモチベーションがないと難しい印象です。

英語が全く通用しない環境(社内公用語が現地後で顧客とも英語が通じないなど)なら、やらざるを得ないとは思いますが、駐在する現法はすでに公用語が英語だったり、既に英語ができるスタッフが多く採用されているので、独学でマスターする人はレアケースかと思います。

結論、英語がそれなりにできれば駐在生活に困ることはそこまでないと思います。

日本人同士の人間関係ストレスは低くなる傾向

日本の企業や組織にいると、先輩・上司との縦関係を強く感じ、日本人間のコミュニケーションに居心地の悪さを感じることがあります。

私も日本ではパワハラなどを経験したため、仕事よりも人間関係の方がストレスが大きかったと思います。

一方、海外スタッフはマネジメントクラスであっても、フランクに会話出来るケースも多く、日本より余計なストレスを抱えずに、仕事を進められる傾向があります。

あとはデメリットにもありますが、日本人が多い事業会社だと、狭い日本人間の関係になるため、ケースによってはストレスは多くなったりします。

会社経費で家賃の高い住居に住める(国による)

お勤めの企業によりますが、生活面や防犯面を考慮して、駐在員はいい住居に住めるケースが大多数です。

もちろん、物価の高い大都市圏ではベース家賃が高く、選択できるエリアや住居は限られますし、例えばパリの場合、家賃がとても高いため、全てを求めるとバジェットはオーバーしてしまいます。

アビクラのケースでは、部屋の広さはある程度捨てて、新築・治安○・駅近・緑の多い住宅地を優先し、それなりに満足のいく住環境を確保しています。

フランスの前に駐在した国は、物価の安めの後進国ということもあり、タワマン25階2LDK、プール・ジム・サウナ付きで、地上階にはスーパーとレストラン併設という、日本ではあり得ない生活ができましたが、これは特例ですね。

東京で味わう”痛”勤がない(国による)

アビクラは上京して東京の”痛”勤地獄を経験しました。

これは地方出身者にとってはかなりのインパクトでした。

駅ホームで並んでも電車に乗ることすら難しく、乗ったら乗ったで、足を踏まれるやら、押されるやら会社つくまでにスタミナは半減です。

駐在員になってからは、幸いにも社用車での通勤になったので、めちゃめちゃ楽になりました。逆に海外の出社に慣れてしまうと、日本に戻れなくなるというのはデメリットかも笑

最近はテレワークがデフォルトになってきており、東京本社でも週に1,2回の出社になっていると聞きますので、アビクラが近い将来日本に帰国する時には、今以上に在宅やフレックスが当たり前になっていることを祈ります!

航空会社の上級会員を低コストで目指せる

おまけかも知れませんが、飛行機に乗る機会が圧倒的に多く、上級会員を目指すコストが大きく下がります。

日系エアライン上級会員のメリットとして、

  • 航空会社ラウンジへのアクセス(無料での食事やシャワーなど)
  • 預入荷物(預けスーツケース)数の追加
  • ビジネスクラスカウンターでのスムーズにチェックイン
  • 機内へ優先搭乗して手荷物をゆったり置ける
  • マイルを使った特典航空券の優先手配

などのメリットが多くあります。

現地へ帰国するときに日本からの食材や物資を追加料金なしに多く持っていけることや、出張時に混雑を避けて早く機内に乗り込んで手荷物をゆったり置けることなどの実用的なメリットがかなり大きいです。

(フライト前のラウンジでシャワーを浴びて、生ビールでカンパイは駐在員のささやかな幸せではないでしょうか?笑)

ANAのSFC、 JALのJGC修行をされる方も多いと思いますが、普通は約40〜50万円程度のコストがかかると言われています。

上級会員となる条件に、搭乗の半分は自社の搭乗が必要なのでここは国によってネックですが、同アライアンス航空会社での出張や一時帰国などの経費でまかなえれば、不足分は自費だとしても、かなり少額で済む点はメリットになります。

混雑を避けて日本を観光できる

これもオマケみたいなメリットですが、夏・冬休みなどの一時帰国では、まとまった期間の休暇を取得できるので、お盆やGW、年末年始などの混雑のピークをずらすことが出来ます。

日本は休みの日が一律ですし、連休にどこかに行こうとしても混雑ばかりで、正直どこか遠出しようという気があまり起こりませんが、一時帰国であれば人混みを避け、旅費も安く抑えることができるのがメリットです。

アビクラ家は東京ディズニーリゾートにいくことが恒例なんですが、平日に行くことで、比較的少ない待ち時間で遊べたり、宿泊費も少し安く済ませることができます。

デメリット

日本の家族・友人と頻繁に会えない

今はネットの恩恵で会話できることは不自由はなくなりましたが、単身の場合は家族と過ごしたり、子供の成長を身近に感じられないことは大きなマイナスです。

友人と食事やゴルフ旅行に行ったり、お酒を飲みながらしか話せないこともあるので、やはり直接会えないのは駐在の大きなデメリットです。

閉鎖的な人間関係になりがち

現地法人での駐在員は大きな事業会社だとしても多くても20人程度、そこで人間関係がこじれると逃げ場がないというのはデメリットです。小規模だと社長と2人体制ということもあり仕事よりも人間関係の方が難しいというケースも多々あります。

もちろん他の企業との駐在員との交流もありますので、気が合う人と知り合うことが出来ればとても楽しく過ごすことが出来ます。

仕事の悩みのほとんどは人間関係ですし、協調しながらやっていく処世術も結構大事です。

自分の味方になってくれそうな先輩社員やキーマンを早めに見つけて仲良くしておくのはとても大事です。

日本のものが手に入りにくい(食品・日用品・本など)

日本人が多く生活する大都市には日系スーパーはありますが、バリエーションは限られますし高価です。

ましてや後進国では日本食を販売するお店は皆無だと言って良いでしょう。

企業によっては日本から食材を調達できる福利厚生があるので、それを最大限活用することになります。

危険地や後進国で勤務する場合は、会社によって買い出し休暇のルールがあり、近隣の先進国や日本へ、会社負担で買い出しをする名目の休暇が存在します。

そうやって日本からの輸送や、スーツケース持ち込みでしのぐことはできますが、やはり生物やお菓子などは自由に買えるわけでもなく、ストレスがたまります。

私は読書も好きなのですが、これはKindleなどもかなり充実した品揃えになっているので、海外にいながら読みたい本を即座に買えるのでとても便利です。

医療が不安

想像どお日本と違い、病院やクリニックがとても不便です。

パリのような大都市であれば、日本人医師のいるクリニックや、アメリカ系病院がありますが、予約が取りづらかったり、緊急時に診てもらうことが難しかったりと不便なケースが多いです。

後進国には国際的な医療組織があり、英語が喋れる医者が常駐しているため緊急時は頼りになります。

医療英語は難しいことや、衛生的にも疑問を持つこともあります。

以前の後進国で、妻がサバアレルギーを発症してしまい、全身に蕁麻疹がでたことがあったのですが、夜中1時にかけこみ、アレルギー注射を打ってもらいこともあります。

日本に一時帰国した時に、歯医者での定期健診をしたり、医薬品を調達しておくなど対策は出来ますが、やはり緊急時や大病するような場合は、緊急帰国となってしまうこともあります。

まとめ

いかがだったでしょうか。

海外駐在はサラリーマンでも限られた人にしかできない経験ですが、日本での生活とは大きく異なる上記のようなメリット・デメリットはあります。

もちろん、ここに書いた内容はアビクラ自身の駐在経験で感じたことにすぎませんし、国や家族形態、仕事内容によっても大きく変わります。

デメリットもメリットになるかも知れませんし、実際に生活をしている中で変化していくこともあります。

まずは新しい環境を受け入れいて駐在を経験してみるかくらいの軽い気持ちも大事かなと思います。

現地からは以上です!

ABOUT ME
アビクラ
日系メーカーでヨーロッパ海外駐在8年目の30代サラリーマン。 駐在員ならではの生活情報、観光、出張時の役立ち情報を発信中。 →現在フランス駐在 : 5年目 訪問国数 : 25 (2022年11月時点) 【保有ステータス&得意技】 - Star Alliance Gold (SFC) - Marriott Bonvoy : Gold - Accor Live Limitless : Gold - TOEIC 910点 - "超"サバイバルレベル : ロシア語・フランス語 トルコ語 - ジーンズソムリエ